雇われない生き方を目指す人の必修科目! クリエイターのための自営学
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3. 独立の“落とし穴”とは?

超!前向きな人は、“自分の実力を試したい、稼ぎたい、自分で会社を作りたい”とエネルギーに溢れている。このエネルギーを無駄使いしないために、“落とし穴”には気を付けよう。

 3-1 いいものを作れば仕事になるとは限らない
≫3-2 無理をし続けると結局長続きしない 
≫3-3 儲けなければ楽しくない 
≫3-4 お金に弱いは命取り  
≫3-5 見栄のはりどころを間違える 
≫3-6 自分の性格に合っていない計画は行き詰まる 

 

3-1 いいものを作れば仕事になるとは限らない

一生懸命クライアントの事を考えて作った自信作が、却下されたとする。そこで貴方だっら、どう思うだろう。“全く、もの分かりの悪い会社だ。なぜ、これが理解できない!”と憤慨するだろうか。ある時“納得!”したのだが、仕事になるのは(受注型の場合だが)、相手が望んでいることを形にしてあげること。さらに少しプラスαを付けて仕上げたら、大変感謝され評価される。もし、クライアントと自分の間にギャップが大きければ、ストレスをためることになるだろう。しかし、現実はこんなもん。

“時代の半歩先”とか“仕事になるのは、クライアントの半歩先まで”という言葉を聞かれたことがあると思う。感度のいいクリエイターほど、先が見え過ぎたりする。

ストレスをためずに仕事したいなら、自分の感度と近いクライアントを探し出すこと。仕事相手もやっぱり相性。相性の良い人たちと一緒に仕事ができる事は、それだけでとっても幸せなことだ。

 

3-2 無理をし続けると結局長続きしない

ここで問題なのは、自分では“無理なこと”と思わないでやってしまっていることだ。こんな心当たりはないだろうか。

■断わると次の仕事が来なくなるので、出来るだけ引受けてしまう。
■いつも納期まで時間がない仕事ばかり、徹夜でなんとかクリアしている。

結局のところ、これでは体力勝負。こんなスタイルで仕事をやっていたら、体をこわすのは時間の問題。体に余裕を持たせる仕事のやり方が、結果的には良い仕事につながっていく。

 

3-3 儲けなければ楽しくない

頑張った分だけ収入が増える、それが自営の醍醐味だ。そこで、売上を上げようと、たくさん仕事ををかかえ、自分だけではこなせないから、外注に出す。外注スタッフが増えてくれば、自然と売上は上がる。しかし、売上が上がっても、利益(儲け)は出ているだろうか。──1人で自宅でやっていたりすると、相場より安く価格を設定したりしている場合が多いので、外注に出すと利益はなくなる。途中トラブったりして、時間をとられたらさらに最悪。──という訳で、売上が前年の倍になったと、数字だけで喜んではいられないのだ。売上が上がっても利益が減っている場合だってある。

仕事の取引の際には、利益(仕事をやった自分への報酬)を出すことに注目して欲しい。確かに、“今年の売上は1000万円を超えた!”というのは立派な実績だが、その実、支払いに追われて資金は自転車操業(とりあえず回っている)で、赤字になっていたりするケースもあるからご注意を。

 

3-4 お金に弱いは命取り

仕事のアイディアならおまかせの人も、お金の交渉ごととなると苦手な人が多い。クライアントから“いくら位かかりますか?”と聞かれて、“予算はいくらですか?”と聞き返してしまったりする。なかなか“◯◯円でいかがでしょう。”と言えないものだ。なぜなら、制作費のほとんどが時間経費だからだ。相場の値段はあったとしても、結局、先方からの“言い値”に対し、それで受けるかどうかの判断ということになる。

お金の話に弱いタイプの人は、ついつい言い値でやることになり、一度ついた自分の値段を上げてもらうのは難しいから、安い値段でやり続けることになる。忙しくなっても、儲からないパターンに落ち入るケースとなる。

そうならない為には、赤字にならないよう、自分の仕事に自分で値段をつけて、受注の仕事内容に合わせて交渉し、値決めしていくことだ。

 

3-5 見栄のはりどころを間違える

いい意味で見栄をはることは大切だと思う。なかなか仕事が取れなくても、元気な顔して前向きに、という見栄なら是非はって欲しい。

しかし、先行きが見えないスタート時から事務所を借り、電話番のスタッフを雇い、ホームページを外注で制作してもらい、自社サーバも設置。しかもその資金は借金で。こういう見栄は、毎月の固定費を増やして、資金ショートをまねく。

こうしたケースは、独立前大手企業にいた方に多っかたりする。それなりの舞台の上で仕事をしていたので、そのレベルを落としたくないのだ。しかし、独立とは、その舞台の土台から自分の手で築いていくことなのだ。

クリエイターが借金をしなければ、開業できないのなら、その資金をためるまでしないほうがいい。計画性のないただの見栄は、この際捨てよう。

 

3-6 自分の性格に合っていない計画は行き詰まる

独立後の計画を立てる時に、とかく机上の理想を描きがちだ。すると、半年位たつと、計画そのものがなしくずしになっていたりする。計画倒れに終ってしまう原因は、どこにあるのだろうか?

理由は、立案した計画が、自分の性格というか性に合っていなかったからだ。人はだいたい成功事例や良いとされる方法を、自分にも当てはめようとする。しかし、実際にやり始めると、自分の性格に合っていないので無理が生じてくる。その結果、立派な計画も、行き詰まり、やがてうやむやになってしまうのだ。

計画や方針を立てる際には、自分の性格をよーーく考えよう。けれど、分かっているようでも、実はよく分っていないのが自分の性格だから、3ヵ月、半年とやってみて、どうも具合が悪いと感じたなら、早々にやり方を変えるみることが大切。自分の強みを生かすことが、大事なことだ。

 

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