雇われない生き方を目指す人の必修科目! クリエイターのための自営学
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第1部 準 備 編 第1章 独立前にチェック! |
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1.“フリーになる”とは「個人事業主」になること 独立して個人で仕事を始めると、税法上の分類では「個人事業主」となる。原則的には、税務署へ「開業届」を提出し、所得税の他に所得金額に応じて「事業税」だって支払う。 フリーのクリエイターと言うと、カタカナ職業だけにどうもイメージが先行するが、本来の制作業務をこなす以外に「事業主」としての側面がしっかりと加わってくる。だから、“おもいっきり自由に仕事ができる”状況を作り出すには、1人で小さな会社をやるぐらいの気構えと、自立してやっていくだけの力が要求される。 そこで、独立クリエイターにとって必要な力を、「自営力」と名付けてみた。実は、それは仕事のプロになるための基礎知識といえる。 2. 自立に必要な“自営力”とは? 自営でやっていく自信を失う時とは、どんな時だろうか? ■仕事がなくて生活費が底をつきそうになった時 こんなNG集に至らないために、自営に必要な力が“マネジメント力”だ。この力を、次の3つに分けて考えてみたい。 2-1 セルフ・マネジメント(自己管理能力)
2-1 セルフ・マネジメント(自己管理能力) 自分でコントロールしなくてはならないものに、「時間、健康、精神力」があげられる。 時 間:いつも遅れる人がいる。原因はその人の行動パターンにある。クリエイティブの作業は、時間をかければ、ハイ出来上がり!というものではないが、それだけに、時間厳守は信用を獲得するためのポイントの一つとなる。プロのクリエイターは、与えられた時間の中で、常に結果が出せる人だ。 健 康:いい仕事をするための基本は、健康管理。自営では、調子が悪いからといって、自分の代わりをしてくれるピンチヒッターはいない。気をつけたいのは、仕事のやり過ぎだ。忙しいと、不規則な食事と睡眠不足に陥る。こんな状態が続けば、どこか調子が悪くなって当たり前。忙しくなってきたら、健康に気をつけ、仕事のやり方を考えよう。やり過ぎてダウンしたら、おしまいだ。 精神力:同じ出来事でも、前向きにとらえる人とそうでない人がいる。自営に向くのは、常にプラス志向、そして切り換えの早いタイプだ。
2-2 マネー・マネジメント(財務管理能力) お金にまつわる管理は、苦手な人が多い。それだけに、重要。以下に、自己診断用のチェック項目をあげてみたが、いかがだろうか。
サラリーマンから独立して最初にする勘違いは、「売上」を「給料」と同じように全て使えるお金(=利益)と考えてしまうことだ。「売上」から、経費を引いたものが利益になる。さらに、サラリーマンであれば、社会保険や失業保険等の保証があるが、独立したら、これも全て自己責任。だから、これらの保険費用も必要経費として計上しておかなければならない。(≫4. 税金・保険のこと)独立前の生活レベルを維持するには、少なくとも貰っていた給料の1.5倍以上の「売上」が必要になる。 また、仕事はあるものの、忙しいばかりで利益が上がらず儲からない、という状況が続いているとしたら、利益が出ない仕事のやり方をしているからで、何が問題かよーーく点検しなければならない。(≫3. 自営計画書を作成しよう!) 2-3 リスク・マネジメント(リスク管理能力) 仕事をする上で起こり得る様々なリスク(危険、損失)を想定して、その発生を最小限にする管理システムとそのための行動が、リスク・マネジメントだ。
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