雇われない生き方を目指す人の必修科目! クリエイターのための自営学
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4-1 自分がかかわっている仕事をマクロ的に見る 4-1 自分がかかわっている仕事をマクロ的に見る 自分が担当する仕事に対し、あまり近視眼的な見方をしていると、発注者の意図やクライアントの意向とくいちがってしまう危険性がある。自分の作品そのものが商品となるアーティスト系クリエイター以外は、企業の経済活動、つまり、企業が自社の商品を作り売るためのなんらかの活動(=マーケティング活動)に参加していることになる。その大枠をとらえて、自分の仕事のポジションや役割を理解するようになると、何のために、何を達成すれば良いのかが、見えてくる。 つまり、仕事のバックボーンに、各企業の“マーケティング戦略”があるということだ。 4-2 マーケティングとは? マーケティングという経営技法がアメリカから日本へ導入されてから、半世紀が過ぎようとしている。「マーケティング」という言葉の定義は諸説あるが、概して“生産者(企業)と使用者(顧客)の取引を効果的に行うための活動全般を指し、具体的には、顧客のニーズを満たす製品の企画、価格の設定、流通チャネルの構築、プロモーション活動を計画し実行することをいう。” マーケティングは製品またはブランドを単位とした戦略の組み立てであったが、1980年代以降、市場の成熟化にともなって、製品戦略から事業戦略へ、さらに企業戦略へと、その領域を拡大してきている。 企業の経営理念は、マーケティング・コンセプトに反影され、その考え方のもとに戦略が組まれ、日々の企業活動に落としこまれていく。今や、マーケティング戦略は、全社戦略といえる。 4-3 マーケティング戦略と戦術 経営戦略における、マーケティング戦略のポジショニングを見てみよう。 広告や販促、商品制作にかかわる仕事にたずさわっている場合には、戦略を理解して、戦術(具体的な表現)の目的を明確につかまなくてはならない。巻頭で、優れたクリエイティブワークが必ずしも評価されるとは限らないと述べたが、評価される仕事とは、この企業の目的を達成するための表現であるかどうかが基準となるからだ。
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