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2. キャリア・プランを立てる
2-1 自分に合ったワーク・スタイルとは?
≫2-2 5年後、10年後の自分の姿は?
≫2-3 個人でやるか会社をつくるか
≫2-4 会社をつくるメリット、デメリット
2-1 自分に合ったワーク・スタイルとは?
パソコンと通信ネットワークのお陰で、今は「テレワーク」「ホーム・オフィス」「コラボレーション」「バーチャルカンパニー」とワーク・スタイルの自由度が著しく増えた。
モバイル環境も整ってきたので、取材先からデータ納品して仕事を完了させ、そのままバカンスに切り換える、なんてクールなことも可能な時代だ。
どこで作業するかは、もう問題じゃない。
さて、こうした時代環境を前提に、自分の性格やライフスタイルに合った仕事環境を実現できるワーク・スタイルを選びたい。
新しいワーク・スタイル
| ●テレワーク |
情報技術を活用した、場所にとらわれない新しいワークスタイル。テレワークの形態には、在宅勤務、サテライトオフィス、モバイルワークなどがある。社員契約を継続のまま、通勤や勤務時間、組織体制といった制約から解放され、ホーム・オフィス(在宅勤務)で仕事をする、というような自由度が生まれる。
会社のメリットは、無駄な時間、スペース、経費を節減して、社員の生産性を向上させるところにある。 |
| ●ホーム・オフィス |
SOHO(Small Office Home Office)という言葉も定着したが、情報通信インフラを利用して、自宅をオフィス及び仕事場とするワークスタイル。1人で作業する仕事には向いている。 |
| ●コラボレーション |
クリエイターの世界では、とりたてて新しいスタイルではないが、制作チームを組んでのコラボレーション(協創作業)。メンバーそれぞれがプロとして得意分野を持ち、協力して一つのものを創り出していく仕事形態だ。昔のそれと違うのは、ITを活用しているところだ。
パソコンネットワークにより、仕事場を同じにしなくても、作業の進行が可能となった。
こうしたチームがワーク・ユニットとしてしっかり機能すれば、1人では不可能な大きな仕事を受注したり、メンバー相互の協力関係を得られたりメリットは大きい。 |
●バーチャル・
カンパニー |
「顧客が欲っする製品やサービスを、すばやく、低コストで提供するために、それに関連する各企業(取引先や顧客も含む)が、一時的にそれぞれの企業が持つ強みを共有しあい、相乗効果を期待して、情報ネットワークを介して有機的に連携した企業体」をバーチャルカンパニーと呼んでいる。このビジネスモデルは、案件毎に結成される制作プロジェクトに置き換えることができる。逆に言うと、企画内容に沿って人選して構成するプロジェクト方式は、非常に合理的な方法なのだ。
これからは、個人として独立しながら、仕事仲間と連携して、時に一つの組織として機能することもできる。それを可能にしてくれるのが、情報ネットワークとその技術活用だ。 |
2-2 5年後、10年後の自分の姿は?
皆さんは、何歳まで仕事をするつもりでいるだろうか。自営に定年はないから、自分で決めなくてはならない。では、それまでの数十年間を、どういう方向性で仕事をしていきたいか、スタート前に考えておきたい。言い換えると、自分の将来ビジョン。キャリア・プランともいうが、経験・実績と共に仕事のポジションも変化していくことだろう。
例えば、ライターから出発して、販促のプランニングをも手掛けるようになり、自分の企画の制作をディレクターとして仕切れるようになる。さらに、経験と共にプロデューサーのポジションに上がり、制作チームをかかえて大きな仕事にもチャレンジするようになる、とか。その頃には、自分の会社を作っていたり。
また、雑誌のイラストを描いていたが、自分の作品をコンテストに応募し続け、ついに大賞を受賞。絵本作家としてデビュー!とか。
人生、成行きまかせの展開もあるが、ここは、ひとつ将来をイメージしてみよう。
イメージしたら、前ページでやったキャリアの棚卸を書き込んだ紙に、近い将来の姿を書き加えておこう。
5年後、10年後の貴方は、どうなっていたいだろうか?
2-3 個人でやるか会社をつくるか
個人はやはり気楽だ。会社にすれば、それなりの信用を得ることができる。しかし、社長1人の有限会社と個人事務所を比較すると、その実態に大差はない。返って法人化する方が、手続き費用はかかるし、利益がなくても税金は支払らなくてはならなくなる。
仕事をする上で法人であることが必要な場合(取引条件が法人など)と、営業やマネージメント力に優れているタイプで、大きく事業展開をはかりたい人以外は、会社をつくる必要は特にないように思う。もし会社にしたい人は、ひとまず個人で始めて、売上が1000万円を超え、資金的にも体力がついたあたりで節税対策と共に法人化してもけっして遅くはない。
また、自分が“つくるタイプ”か“売るタイプ”かの見きわめもポイントとなる。営業センスを持った“売るタイプ”のクリエイターは経営者向き、ものづくりにこだわる“つくるタイプ”の人は、マネジメントしてくれるパートナーを持たない限り、会社経営はお勧めしたくない。
2-4 会社をつくるメリット、デメリット
会社をつくるメリットの第一は、信用と組織力を発揮できることだ。では、メリットとデメリットをちょっと整理してみよう。
| メリット |
デメリット |
| ・社会的な信用が得られる。 |
・設立にお金がかかる。
資本金:有限会社/300万円以上
株式会社/1000万円以上
登記費用:実費 |
| ・企業と直接取引ができる。 |
・元請けとしての責任、リスクを負う。 |
| ・スタッフへ社会保険を提供できる。 |
・社会保険の手続き、経費負担が発生する。 |
| ・所得金額が大きくなるほど、個人事業より税 務上有利となる。(節税効果) |
・収益が出なくても法人税が課税される |
| ・資金調達がしやすい。 |
・複式簿記による経理処理が必要。 |
自分にとってのバランスで判断
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どうだろうか? 会社をつくるメリットを享受できるのは、社員を雇い事業を拡大し、利益を上げていこうとする場合だ。社会的信用を得るのと交換に、経営者としてのマネジメント業務にかなりの時間と労力を費やすことを忘れてはいけない。
ただ、業務経験を重ねて、後進の指導をする年齢に達した頃、会社を作ってスタッフを育てる側にシフトしていくのは、キャリアプランの1つだと思う。
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■ちょっと余談:アーティスト志向かビジネス志向かの選択
自分の世界をあくまで表現したいと願うアーティスト志向なのか、経済活動の中で自分のスキルを仕事に変換させて成功したいビジネス志向なのか、どちらよりだろうか。ものづくりをする人間なら、誰しも自分の世界を認めてもらいたいと思うだろう。もし将来的にはアーティストとして活動したいと願うなら、生活費を稼ぐかたわら、作品づくりをして積極的に発表していくことだ。ビジネス上での評価は、クライアントの売上が上がることであり、アーティストとしての評価は、多くの人を感動させたかどうかで決まる。
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